宇宙の始まり、その確率。

確率論専攻がアクチュアリーを目指す

東大数理科学に合格しました

本日,東大数理科学の合格発表があり無事に合格いたしました.死ぬほど辛い筆記B・口頭試問でしたが,努力が実ったようで嬉しいです.

なぜ東大を受験したかといえば,

  • 確率統計を学びたいから
  • 修士以降の可能性の幅を広げたいから

が主な理由です.加えて,コロナで試験方式が変わったのも理由の1つだったりします.(自宅でリラックスしながら問題を解ける,英語試験がなくなる,教科書ノートを参照できる(これはもちろん認められています),など…)

正直なところ,例年通りの試験方式であったら結果は変わっていたと思います.

 

院試対策について,私は過去問をひたすら解きました.以下の通り,ほぼ15年分です.

  • 東工大 午前 H14-R2
  • 東工大 午後 H17-R2
  • 東大 筆記A H16-R2
  • 東大 筆記B H20-R2

東工大午前は簡単な問題が多く,線形代数微積分・位相空間論の基礎の見直しになりました.一方で東大筆記Aは基礎的ではありますが捻った問題が多く,ちゃんと考える力が付きました.東大筆記Aの線形代数を全て解ければ,ジョルダン分解や最小多項式,線形写像の知識はほぼ完璧になります.

東工大午後は選択2問,東大筆記Bは選択3問です.幸いにも解析系の問題は代数・幾何系の問題より多い気がしますので,自分の得意分野で点を取りやすいというメリットがあります.私は東工大では測度論・関数解析複素関数論を,東大では測度論・関数解析・確率論を選択してました.

(東大の複素解析は解析接続が出てくるので手がつけられませんでした.代わりに確率論専攻として確率論を取るわけです.)

東工大午後と東大筆記Bのレベルの差はそれほど大きくないような気がします(もちろん問題によりますが…).レベルの差より,分量の差の方が私は気になりました.なんせ東大筆記Bは4時間ですからね…めちゃ重い大問3つを4時間で処理する集中力が大事です. 

 

何よりも,過去問をひたすら解いて傾向を掴むのが一番だと思います.特に外部受験はシラバスの乖離で苦労するはずです(解析接続・作用素論・微分方程式変分法・数値解析など,東大の過去問には出てきますが私は手を付けられません.うまく大問3つを選んでました).

 

以上,偉そうに書きましたが,来年以降に院試を控えている数学徒の皆様の参考になれば幸いです.私はもう院試なんてやりたくありません笑笑